代表者の一言
平成29年2月の代表者の一言
1月に入って強い寒波が到来し気温の低い日が続いています。インフルエンザが年末から猛威を振るい、小鳩グループの各施設でも数名のり患が報告されました。各施設ではより一層感染症の予防に努め、手洗い・うがいの励行を徹底するとともに、子ども達の基礎体力強化のため、寒い中でも様々な戸外活動を行うべく、スタッフが日々試行錯誤しながら、笑顔で元気に取り組める活動を保育の中に盛り込んでいます。
私は、通常、東京の自宅を午前6時45分に出発し、約1時間後に南浦和に着きます。毎朝、お子様を保育園に送った後、駅に向かって弁天公園を急ぎ駆け抜けていく保護者の方々とお会いします。走る姿は既に仕事モードに切り替えておられるようで、笑顔でいただくご挨拶に、私も「いってらっしゃい」とお声掛けさせていただいております。
どの方にも、保育園に預けた後、定時までに会社に入り、退社までの時間を効率よく執務されている姿が目に浮かびます。時間に制約があるからこそ仕事に効率性や合理性を求め、一つ一つの業務に全体の中で優先順位をつけて取り組んでいらっしゃるに違いありません。当園のスタッフでも、特に、本部スタッフは、保育園に子どもを預けて育児中の者が過半です。見ていると無駄な動きと時間がほとんどありません。定時に会社を出ることを想定しているので時間の配分も上手に進めています。時間に制約がある働き方をするので、かえって仕事が緻密であり、考え方も合理的なようです。
私自身、今でこそ時間に制限なく働いていますが、20年以上前は同様の働き方をしておりました。そして、その働き方があったからこそ今の自分があります。子どもが育ち、自分自身に時間の制約がなくなった時、より仕事の幅が広がり、新しい分野での新たな取り組みも可能となり、仕事に新たなやりがいを感じたものです。それもこれも保育園に子どもを預けながら働きぬいた頑張りが、自分を高めるものとして戻ってきたと受け留めています。
子どもを持ち働き続け、その後時間の制約がなくなり働いている今の自分を振り返ると、子どもを持たず働いていた生き方を単線型だとすれば、子どもを持ち働き続けたことで、沢山の関係者との交流、すなわち、保育園、小学校、中学校、高等学校での保護者との交流、部活を通じた交流、諸先生方や保育園・学校を通じた地域社会との交流、そしてビジネス上の交流と、複線型の生き方を享受できました。そして、その過程で、様々な方からの意見を聞き、相談をさせていただくことで社会への帰属意識が高まったように感じます。大切な子どもや子どもに関連する出来事を通じて社会貢献への意識が高まったことが、何よりの産物でした。今後も年を重ねて自分自身の角を丸く磨きながら、一つ一つの出会いを大切に、大好きな人を大事にするよう努めたいと思います。
毎日、「時間厳守」の生活をされている保護者の皆様が、様々なことに正面から真剣に取り組んでおられる姿は、お子様には見えずとも、きっと伝わっています。そしてその結果が「私を産んでくれてありがとう」という気持ちに現れるのでしょう。
私たちは、保護者の皆様の思いを大切に、子ども達の日々の生活場所として、園が家庭に勝るとも劣らない最適で最高の場所であるよう、そして、子ども達が、保護者の皆様に「ありがとう」の気持ちを抱くことにつながるよう、尽力して参ります。
小鳩グループ代表 山本 育子
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