代表者の一言
令和7年8月代表者の一言
昨年に続き、今年の夏もまた記録的な猛暑となりました。この暑さの中で、大きな荷物を持ちながらお子様を抱きかかえ、送迎に悪戦苦闘される保護者の皆様には、どうぞ元気でありますようにと心からエールを送っています。また、この夏休みには、長い移動で疲れることが分かっていても、お子様と共有する時間を大切にと、新幹線や飛行機に乗られたご家族も多いことと思います。皆様にとって楽しい時となり、また、それぞれに有意義な時を過ごされたものと拝察しております。
私事になりますが、30代の頃は両腕に2人の子どもを抱えて走ったり、時には肩車をしたりしていました。今思えば、足腰も背中もよく頑張ってくれました。子どもたちを毎日抱きかかえていたあの頃の体力とは程遠くなりましたが、今でも手帳、財布や大切なものを入れたカバンを左肩に、重たい書類を入れた布バックを右手に移動するのが日常のスタイルです。この移動スタイルを40年近く続けたせいか、背中が歪んでしまい、先日、健康診断で側弯症と診断されてしまいました。そのため、この夏休み、思い切って荷物を小さく軽くし、可能な限りパソコンには向かわず、スマートフォンも必要最小限にと決め、できるだけ景色を見て上を向いて歩くよう心掛けたところ、長年悩まされていた肩こりや腰痛が和らぎ、少しだけ若返ったような体の軽さを感じました。今思うと、人生の壮年期に与えられた子育てという仕事は、心身共に強靭な自分を創り出してくれていたのだなぁと改めて感じます。そして、そのときの体力は、まさしく子どもたちから受け取るエネルギーが源だったのだな、と気付きます。
先日、夏休みは「親子で○○に行きました。」「○○を体験しました。」といったニュースがテレビで報じられていました。どのご家庭でも工夫をしながらお子様との大切な時間を創り出していることを興味深く拝見しました。ご家庭ごとにカスタマイズされた親子の絆の深め方を目にしながら、自分自身を振り返ると、二人の子どもたちが0歳から保育園にお世話になっていたこともあり、働きながら子どもたちとの時間をより濃密にし、子どもたちが喜び満足してもらえる絆づくりを模索していたように思います。子どもたちがそれぞれ一人で活発に歩いたり走ったりおしゃべりできるようになった頃から、家族皆で過ごす時間とは別に、息子と私だけ、娘と私だけの1対1の時間を持つようにしました。これにより、それぞれが聞いてほしいことを真正面から受けとめお喋りする貴重な時間を持てました。年に数回ではありますが、息子とは海釣り、娘とはディズニーランドで過ごすことで、子どもにとっては親を独り占めできる時間となり、私にとっては、子どもたちの素直な笑顔や本音に触れることができるひとときになりました。家族で過ごす時、保育園で過ごす時、小学校で過ごす時、いずれも素敵で幸せな時間ではあったでしょうが、本人らに確かめたことはないものの、このひとときは、いつもと違うキラキラした笑顔に触れることができたように思います。今でも息子は釣り好きで、娘はディズニーマニアです。
子育て期は、いつも重い荷物を抱えていましたが、後から振り返れば、ビジネスバッグや書類の重さとは違った「重さ」の素敵な時間でした。我が子が親となり、大変そうにしている姿を見ると、子どもが巣立った時に一つ一つのその「大変さ」こそが良い思い出に変わるんだよと、声には出さず心の中でつぶやいています。
私たちの保育の仕事は、正にその子育ての支援です。子どもたちとそのお子様を取り巻くご家族の皆様が幸せであり、保育園での日々がいずれ良き思い出となるよう、精一杯努めたいと思っております。
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