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代表者の一言

令和4年6月代表者の一言

 6月6日になり本格的に入梅しました。ヨガの先生によると、この時期は身体が水分をたくさん吸収して「だるさ」が顕著になるため、併せて汗をたくさん出す活動をすることが大切だそうです。屋外で過ごす機会が減りがちな時期でもあるので、水分補給をしながらしっかりと汗をかける活動を取り入れ、同時にこまめな汗拭きとお着替えに気を配りたいと思います。

 6月一杯をかけ、全施設で本年度1回目の保護者会を実施しました。小鳩グループでは、職員らの保育の知識を深めるため、昨年から「保育の質向上委員会」を立ち上げ、職員研修やグループディスカッション、巡回してのレクチャーなどにより、子ども達の成長と発達をきちんと受けとめ理解し、健やかな育ちを援助していくための保育を目指して、グループ全体で取り組んでいます。もちろん今期も、より一層の熱意をもってこの取組みを継続しております。

 ここでの「保育」は、施設内での保育に留まらず「子育て支援」の社会貢献として、地域社会におけるアドバイザリーとなり、リーダーシップを取っていくことも含めて捉えています。私も自己研鑽に励んでいる職員全員の研修レポートに目を通していますが、この1年で、どの職員も、子ども達のことを考え、子どもを取り巻く環境を整えていくことに積極的になっていることが分かります。何よりも大きなやりがいを持てたという言葉が多く見られるようになり、その意識の向上ぶりに感動しています。これもひとえに、保育に関する学びと、乳幼児にふさわしい生活の中で発達に必要な体験を重ねていくことの大切さを説き、「未来を創る子ども達のための保育の環境整備」に携わっていただいている、井郷先生率いる委員会の努力の成果と受けとめています。

 中世ヨーロッパでは、子どもは「小さな大人」とみなされ、大人社会に加って成長するものとされていました。18世紀になり、思想家であるルソーにより、子どもは大人とは違う別の存在として社会的に対応していく必要性があるという「子どもの発見」がなされ、その後、子どもは、子どもとして尊重され、最善の権利・利益が守られるべきものと考えられるようになりました。今では、子どもは、人として尊ばれ、社会の一員として重んぜられ、良い環境の中で育てられるべきと児童憲章にうたわれています。そして、これを実現することによって、人類の未来がより幸せに豊かに発展すると言われています。

 このように、子どもの成長にとって、乳幼児期に一日の大半を過ごす保育所の役割は重大です。だからこそ、我々は保育の質を高める活動を継続的に行っていかなければなりません。年齢や月齢、個々の育ちにそぐわない「大人から見た理想」や「あるべき形」に当てはめることが、実は子どもにとっては最善ではないということは、時として受けとめ難いことかもしれません。ただ、私自身としても、子どもに子ども自身が望んでいない習い事をさせたところ、ことごとく途中でやめてしまいましたが、その後、子ども自身で選び、決めるようにし見守るようにしたところ、自分で決めたことはきちんと貫いていったという経験をしています。保育においては、一人ひとりの子どもが、周囲から一つの主体として受けとめられ、主体的に育ち、自らを肯定する気持ちが育まれるような環境を構築していかなければなりません。特に幼児になれば、発達に合わせて、共感し話し合いもしながら、子ども達の主体的な「できる」「やってみたい」を尊重するような保育活動を目指す必要があります。また、多くの選択肢の中から「やってみたい遊び」ができる環境を整えることも大切です。

 これまで小鳩グループの特徴としてあった様々な行事や活動については、前述したことを改めて強く意識して内容を見直しつつ、その上で継続したいと考えています。「子ども第一主義」の保育方針は変わりません。保護者の皆様の気持ちと思いを受けとめながら、我々がこの仕事の意味と意義をしっかり自覚し、健やかな体と心を持ち、感性豊かで思いやりを大切に、のびのびと自分を表し創り出す子どもを育むことを目標として、日々の保育に努めて参ります。

 

小鳩グループ代表 山本育子

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