代表者の一言
平成30年9月の代表者の一言
8月に入り、来年度就職希望の学生の見学が増えてきました。近年、保育士の求人倍率が非常に高く、採用に難航する事業者が増えているとのことで、保育所を新設したものの保育士採用ができず定員を減員せざるを得なかったとの話を度々耳にします。職員配置については「最低基準」が設けられていますが、この基準人数では充実した保育を実施することは難しく、当小鳩グループでは、すべての施設で基準を上回った職員配置としています。その中でも、当グループは幸いなことに、保育士採用において定員を減員する事態となったことはなく、むしろ最近は、当グループに在籍する「先輩」を慕って、より多くの学生が見学に来られていると感じます。職員が先輩として後輩に勧められる職場であること、また、子どもが大好きな心優しい職員と毎年多くの縁がありますこと、本当に嬉しく思っております。
保育の仕事は、利益の追求や、職員同士の成績の競い合いではなく、社会全体の幸福の追求、目の前にいる人を比べることなく受け入れ幸せにすることを目的とした福祉の仕事です。そして、このような仕事に自ら望んで携わっている職員達全員に「心優しさ」があることは間違いありません。この20数年間、情報化による著しい社会環境の変化があり、また、個の尊重を重視するが故にお互いに本音で関わり合わないという風潮から、人と人との直接的な会話や接触が少なくなっているように思えますが、当グループの職員達は皆、子どもとの信頼関係や愛情の大切さ、人に寄り添いそれを優しく受けとめることを信念として仕事に取り組んでいます。ただ、それ故に、打たれ弱い面を持つ者も稀におります。
現在、日本では40人に1人の割合で何らかの原因により突然職場に行けなくなる人がいるそうで、厚生労働省からは、職場でもメンタルヘルスケアに積極的に取り組むべきとの指針が示されています。当グループも例外ではなく、このような症状に陥った職員が数人おりますが、回復に必要な期間の休業を経て、ほとんどの者が元気に復職を果たしています。私自身も、完全な就労が可能となるよう、休業となった職員の気持ちと事情を受けとめ、急がず、少しずつ職場復帰できるよう支援してきましたが、復職が果たされた最大の要因は、グループ全体として、また、同じ施設の職員達が皆、少しずつ休業中の職員の分をも仕事を負担し、そのことに不平を示さず、一生懸命復職に向けて努力する職員を受け入れ励ましてきたことにあります。スピードこそ違え、回復して復職が果たされたときには、その喜びを強く共感し感無量となります。本当に優しい職員達に感謝します。
育児休業明けの短時間勤務職員についても同様に、遅い時間や早い時間のシフトを職員同士が補い合って保育に勤しんでいます。私自身、子育て中に残業ができないことによって評価を下げられ、たくさんの受け入れ難い言葉を受けた苦い経験があることから、私と同じ思いをさせない、働きやすい環境作りに努めてきました。どの施設でも、様々な理由で時間的制約のある職員を補っている者を、大いに褒めています。当グループには「結婚」「出産」「育児」を理由に退職した者は今まで一人もおりません。職員が、心豊かに、お互いに助け合い、楽しい気持ちで働いていることが、何よりもお預かりしている子ども達に対する「より良い保育」に紐づくと信じ、日々職員達の心のケアと安定を考えています。
今般、幾つかの施設で保育士の体調不良により突然の担任変更をせざるを得ず、お子様と保護者関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。これら施設に関しましては、現在、管理本部及び事業本部からの支援を厚くし、体制整備に努めています。それとともに、休業中の職員に対しては、職場復帰に向けて、ときに施設の様子を知らせるなどして応援し励ますことを継続しております。
何より、お預かりしているお子様達の幸せを第一に、職員全員でより一層愛情たっぷりの保育を提供して参りますので、ご理解とご支援を賜りたく引き続き何卒よろしくお願いいたします。
小鳩グループ代表 山本 育子
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