代表者の一言
平成28年12月の代表者の一言
当グループは、来春、さいたま市南浦和駅前に病児・病後児保育を実施する定員90名の認可保育所「小鳩保育園南本町」を開設します。この施設は駅前型保育所でありながら、0、1歳児が充分に遊ぶことができる園庭を備えており、利用者の方々のニーズにお応えできる施設となります。また、待機児童問題が深刻な江東区の清澄白河にも、5年ぶりとなる認可保育所開設の提案をし、先般、整備計画が承認されました。こちらも感染症対策を含めた病児・病後児保育を意識し、独立した入室経路をもつ完全分離型の広々とした医務室を備えます。そして、これに止まらず今後も、利用者の皆様の要望に応えられる社会的貢献度の高い施設を、引き続き開設して参ります。
とはいえ、やはり保育は、子ども達と直接接する保育士、保育補助者、栄養士、調理師、事務等スタッフが提供する「中身」が最も大切です。子ども達の成長を支え、心から人を信じ愛せるよう、愛情がたっぷり注がれていることが重要です。
当グループのスタッフは、私から申し上げるのも恐縮ですが、保育という仕事と子ども達が大好きで、子ども第一主義の信念のもとに勤めてくれています。今年、当グループの施設を見学に来た学生達からも、「先生たちの声がけが活発で連携が取れている」、「活き活きと保育をされていて雰囲気のよさを感じます。」といった感想を多く耳にすることができました。
例年9月から12月にかけては、来年度新卒採用の保育士志望者の就職活動時期となります。近年、待機児童対策として保育所の増設が続いていることから、「保育士不足」に悩まされている事業者が大多数なのですが、当グループでは、今年も見学希望の学生が増え、幸いにも10月の時点で既に募集人数を上回る応募がありました。平均離職率が12%から13%と言われている中、当グループの保育士の離職者は、この3年間では婚姻による転居を理由とする者1名のみ、その前年に介護のための帰省を理由とする者が1名であり、ほぼ皆無に近い数字です。後者の方は、毎年運動会を見学に来てくれており、今年は「少し落ち着いたのでまたお世話になろうかな?」と冗談めかしながら仰ってくれました。この当グループの離職率の低さは、どの行政機関からも高い評価を頂戴しております。
こういった、保育所保育指針冒頭にも記載ある「くつろいだ雰囲気」というものが、子ども達の情緒の安定に寄与し成長に紐づきます。保育者が情緒不安定であったり、お互いに背を向け合っていたりすると、子ども達にも良い影響を与えません。年々大きくなる組織にあって私が努めていることは、可能な限り多くの職員のことを理解して声がけをすること、お互いが励まし合い、認め合い、譲り合える組織環境をつくることです。特に南浦和から距離のある都内施設については、意識して1週間毎に全施設を回り、スタッフ全員に「お疲れ様」と声がけをしています。いかなる事業も人材が肝です。スタッフの気持ちと向く方向がぶれないよう、互いに向上心を持てる場所であるよう、何よりも人を快く受け入れられる環境を整えるよう努力しています。そして、このような環境下で得られるスタッフの幸福感が、当グループにとっての大きな宝物です。各施設長には、悩み困っている部下に早期に対応して、皆が気持ち良く働ける場所になるよう心掛けてもらっており、子ども達がこのようなスタッフのもとで沢山の愛情を受けて生活することこそが「小鳩の保育」です。
末永く働いてもらえる職場環境の整備を事業者の取り組むべき最重要課題ととらえ、これからも「私の務め」として、日々スタッフに感謝し笑顔で声がけをし、スタッフと共に各施設をより充実したものにして参ります。
小鳩グループ代表 山本 育子
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