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代表者の一言

令和4年7月代表者の一言

 今年は「とにかく長く暑い夏」が予想される、未曾有の梅雨明けとなりました。史上最短の梅雨期間で、ポジティブに考えると太陽の光をたくさん浴びることができる夏になりそうです。そんな短い梅雨でしたが、曇天の日には「気象病」とも思える鬱々とした気分になってしまう人がいるとニュースになっていました。それとは逆に太陽の光の力は素晴らしく、晴天に恵まれると人の心は解放的になって、正に晴れやかな気持ちになるようです。安全・健康管理と十分な水分補給に気を配りながらではありますが、保育園では、子ども達も職員も、暑さに負けず「晴れやかな夏」を楽しんでいきたいと思います。ご家庭におかれましても、時間の長短に関係なく、夏の思い出になる多くの体験・発見ができるような親子の時間をどうかお過ごしください。子ども達は夏休みの家族との特別な時間を、何よりも心待ちにしていますし、その時間は子ども達自身にとって大切な宝物になります。それに止まらず、家族と共に過ごした時間を誇らしげに楽しそうに笑顔で話してくれる子ども達の姿に接すると、私達まで一緒に幸せな気持ちになってきます。

 現在、遥か遠くで勃発している「戦争」がたくさんの命を奪っていくニュースに、どうしようもなく、居ても立ってもいられない思いに苛まれます。2月の極寒の薄空の中で始まった戦争ですが、明るい太陽の光の力で、それを推し進めている人々を何と無意味なものかという気持ちにさせてほしいと願います。人の気持ちは、時として周りの情景や、気候や明暗に左右されることがあります。人が手と手を取り合って協力し合える、世界が平和であることの尊さに気付いてもらいたいです。

 先日、長崎市に行く機会があり、浦上天主堂の近くにある「原爆資料館」を視察して参りました。昭和20年8月9日に投下された原子爆弾に関する資料館です。私は山口県出身のため、隣県にある広島の原爆資料館には修学旅行を含め数回訪れたことがありますが、今回重ねて原子爆弾の想像を絶する威力、瞬時に多くの命を奪い、壊滅的な状況を引き起こし、被ばくにより余りにも長期的なダメージがもたらされることを学びました。この資料館に入った人は、誰しも複雑な思いで出ていくことでしょう。母の山口の生家から広島まで約50キロの距離がありますが、母からは今でも、8月6日に東の空が一瞬ピカリと輝き、それまで見たことのない光景を目にしたという話を聞かされます。この一瞬の光の破壊力がどれほどのものだったのか、資料館は伝えています。そして、改めて「平和」がどれだけ崇高なものか感じ取ることができました。我が国は、かつての戦争の経験を基に、戦争がもたらす惨禍、人類や自然へのダメージを、きちんと伝える役割を担わなければなりません。

 今、平和な日本に生まれ、日々の何気ない家族との時間、友達との有意義な時間の中で、心に刻まれる出来事を積み重ね思い出を作ることのできる環境下にあることが、なんて幸せなことだろうと気付かされます。だからこそ、その時間を大切にしたいとの思いも強くなります。ウクライナでは、無差別な攻撃によって子ども達が犠牲になっています。残虐な光景を見てしまった子ども達の心の傷も計り知れません。子ども達は環境の中で育ち成長するものですから、たくさんの人から愛され「幸せで満ち足りた思い出」をたくさん作れるように導くことが、周りの大人達のなすべき役割です。資料館などで、先人達が残したメッセージをきちんと受け止め、その上で次の時代の幸せへつなげていくことも役割だと思います。

 8月には、太平洋戦争終戦に関する様々な行事があります。これら行事は、命の大切さを学び、目の前の新しい命を我々が全力で支えていくことの必要性を認識する機会でもあります。一日でも早く世界平和が訪れるよう、理不尽な争い、命の奪い合いがなくなるよう願い祈りながら、未来に向かって、今できることに努力して参ります。

 

小鳩グループ代表 山本育子

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