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代表者の一言

令和4年11月代表者の一言

 秋も瞬く間に過ぎ、いよいよ2022年最後の月となりました。ようやくと迎える行動制限のない年末が、子ども達、小鳩グループの関係者の皆様にとって思い出深く幸せな日々となるよう、切に祈ります。他方で、今年は、1年を通じて驚くような、悲しい出来事が多くありました。直近では、韓国でハロウィンにからむ群衆雪崩によって約150人もの若い命が失われました。多くの方が衝撃を受けたことと思います。「まさか」「このようなところで」「このような時期に」…昨日まで元気に過ごしていた大切な方の命が忽然と消えてしまったことに、ご家族や関係者の方々の心の傷は未だ全く癒えないものと拝察します。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 この事故では、管理体制、「警備体制」のあり方が問われています。事故を予測して未然に防止することが可能だったのではないか、少なくとも被害を最小限に抑えられたのではないかなど、あらゆる管理者や所轄庁等の対応に、内外から疑念が投げかけられています。当日は、即危機的な事態に陥ることが明らかに予測されるような動画も流れていたようです。約20年前に起きた明石市の花火大会での圧死の事故に酷似しているとも思います。過去の事故から想定されるリスクを管理体制などに取り入れていくことが危機管理です。もちろん「君子危うきに近寄らず」の観点で個々人が危険を避けることも大切ですが、公共の場の安全・安心に守っていくことは管理担当者の責務であり、自ら率先して、積極的に危機管理システムを構築し、周知・実行することが「平和」を維持することなのだと心に強く受けとめました。

 どのような組織でも、常にこの「リスクマネジメント」に取り組みながら組織運営をしますが、このことは、保育事業においても同じく求められるものです。園児がバスに置き去りにされ死亡するという悲しい事故が記憶に新しいことと思います。この事故に関しても、バスの乗降に関する適切なマニュアルが作成され、それが周知、徹底され、日々遵守されてさえいれば起こらなかったことでしょう。改めてリスクマネジメントの大切さを痛感します。

 保育園では、有事の際の「緊急事態に関するマニュアル」が備えられており、毎年の行政による監査でも、適切なマニュアルが備えられているか、その内容が周知されているかについて確認されることが多々あります。私達には、子ども達の命を預かり、安全・安心な生活を維持し、子どもの成長を促すという職責があります。今後とも、従業員に対し、公私ともにこの職責を理解・意識し、責任ある社会生活を送ることの大切さを伝え啓蒙することは、事業主としての私の役割だと考えています。そしてまた、韓国での事故を受けて、有事の際に、確実で、適切で、迅速な対応を取り得るよう、誰しもが自発的に生命を最優先とする行動をとることができるよう、今一度、社内教育を実施し、周知に努めることが必要だと受けとめています。

 日常の中で非日常の「有事」に備えることだけでなく、たくさんの出来事から学び、省み、教訓にして、次世代に伝えていくことも事業者の役割なのかもしれません。子ども達にとって、年末は、煌びやかな風景に心を弾ませる季節でもあります。子ども達の幸せは、安全・安心な環境が前提であることを忘れずに、リスクマネジメントに徹底的に取り組みながら、その環境の確保に努めたいと思います。

 

小鳩グループ代表 山本育子

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