代表者の一言
令和3年5月代表者の一言
今年は季節の進行が暦より早く、4月末からは「熱中症警戒アラート」が発表されるなど、昨年よりも早い夏の訪れが予想されます。諸外国で変異ウイルスが猛威を振るう中、国内でも大阪を中心にり患者が増え、深刻な状況です。慣れと緩みがこの状況を招いていると各メディアが報じているとおり、平日、休日問わず、全体的に、マスクの着用はもちろんなされているものの、人が大勢集まる場所や大型商業施設に入館するとき、手指消毒、検温、ソーシャルディスタンスの確保について、以前のようには気を付けていない人が増えているように受けとめています。一人一人のきめ細やかな衛生管理が、第四波の鎮静化に紐づきますので、是非とも今一度「衛生管理強化期間」だと自ら唱えながら安全衛生管理に努めたいものです。
このような状況下、東京オリンピック・パラリンピックを開催するか否かという議論が大きなニュースになっています。このお便りを皆様にお届けする頃には結論が出ているかも知れません。この議論は、もちろん感染が拡大している状況にあるが故です。先日、水泳の池江璃花子選手に対し開催の賛否に関する心無いメッセージが届いているというニュースを見て、悲しくなりました。選手として鍛錬し、競技大会での栄光を目指すアスリートが、その最高峰とされるオリンピックでの勝利を目指すことは当たり前ではないでしょうか。もちろん、盛大さや、諸外国からたくさんの選手・関係者が訪れることによる影響を考えての疑問符ではあるのでしょう。本来なら、大勢の観客がいてこそ選手は勇気付けられるものと思いますが、コロナ禍においても開催されている各種の競技会等において、多数のアスリート、例えば、テニスの大坂なおみ選手、ゴルフの松山英樹選手、野球の大谷翔平選手などの目覚ましい活躍に、我々は、観客の有無にかかわらず、感動し、励まされています。
今、この状態でアスリートや政治家を揶揄するよりも、我々がどのような尽力をしたら、アスリートたちが精一杯、栄光を目指して競い合う環境が整い、この大会を実現することができるのかを追求すべきではないかと思います。オリンピックを受動的に待つのではなく能動的に開催するための行動をすることが重要だと感じます。全選手をウイルスから守るための行動、拠点間の移動方法、練習時間やソーシャルディスタンスを保つ場所等の確保、感染させないためのたくさんの方法論を皆で考えることが大切ではないでしょうか。
IOCが競技選手全員分のワクチンを配布するという報道がいち早くなされましたが、これも開催を可能とする具体策として素晴らしいことと思いました。オリンピック開催=経済の活性化と同じに考えると、きっとたくさんのハードルが生じてしまうのではないでしょうか。コロナ禍のこの1年、我々は、自宅で仕事をしたり、遠隔でコミュニケーションを図ったりすることに概ね抵抗が生じなくなり、慣習化させました。本来のオリンピックを開催できる環境ではないことも理解しながら、このような状況だからこそオリンピックを通じて、選手達が多くの感動と勇気を伝え、明るい未来に向かって進む力をもたらしてくれるのではないかと期待します。安全に開催されることを、心より祈ってしまいます。
保育園では、新入園の子ども達がようやくと生活のリズムをつかんで参りました。初めてお子様をお預けになったご家庭におきましても、両立のペースをつかめてきているのかと拝察します。コロナ禍においても、子ども達は、1分1秒、1日、1か月と留まることなく常に前に向かって成長しています。素直で純粋で、キラキラしている子ども達の行動、そしてその笑顔は、本当に素敵です。もし、保育というオリンピック競技があるならば、その真髄は、保育者として子どものために最善を尽くし、子ども達の自然な成長力を前に向かって大きく伸ばすこと、一瞬一瞬に共感しながら全力で関わることなのだろうと思います。我々もアスリートのごとき熱意をもって保育に専心したいと思います。
小鳩グループ 代表 山本 育子
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