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代表者の一言

令和3年1月の代表者の一言

2020年の年の瀬を迎え、今年を顧みると、例年とは違う時間が長く流れた一年でした。誰もが予測していなかった世界中での「新型コロナウイルス感染拡大」、その対応や対策に明け暮れた一年間でした。あえて肯定的に受けとめるならば、これまで何やら浮足立っていたものがリセットされ、「守る」ことの大切さに改めて気付かされました。この逃れられない環境の中でも、子ども達は自らが持つ成長スピードを着実に守り育っています。その姿は、我々保育者にとって今までと何も変わらない嬉しさであり、やり甲斐であり、子ども達に励まされて日常を過ごしていることを痛感します。

日々更新されるり患者の数に不安や恐れを抱く一方で、ルールを守りながら経済活動、社会活動を維持する方向に社会は動き始めています。社会福祉の仕事に就く者は「エッセンシャルワーカー」の一であり、仕事上で感染する可能性が高くなっています。現在の感染状況では、いつ誰がり患してもおかしくありません。万が一り患してしまった場合、当人に対するメンタルケアが必要となります。その者を責めず、現状を受けとめて更なる感染防止対策に努めることです。立ち向かうには、全員の意識が一つであり、偏見と区別を持たないことが大切なことと受けとめます。

このような混とんとした年末年始ですが、保育園では、子ども達にいつもどおりのクリスマス、お正月、新しい年を迎える喜びをきちんと伝えていくことに注力しています。コロナがあるから○○しちゃいけないんだよ、と子どもなりに自らセーブをして、本来の行動を自制しています。触れ合うことで得られる対人関係や、様々な習得、喜び、子ども同士の交流ができないことへのストレスは計り知れないもので、就学後の子どもの7割くらいがストレスを抱えているという分析を耳にします。まして就学前の園児は、何もかも発達途上にありますので、コロナ禍の生活を当たり前と受けとめ、それを常識として将来にわたって「ディスタンス」の物差しを作ってしまうのではないかと、不安をもっている保護者の方も多いのではないでしょうか。5歳までの子どもは必ずしもマスク着用にこだわらなくてよいとの見解をWHOが出しており、この見解には、子どもが適切にマスクを着用するには能力的に大人の助けが必要なことや、社会心理的な必要性と発達状況などの判断が加味されているそうです。当園での子ども達は、今までと変わらずマスクを着用しない生活をしながら、食事をするときにはできるだけ距離と場所を工夫するなど、園として今までとは違う給仕を心掛けています。

心理的な発達がコロナ禍によって妨げられないよう、とにかく言葉での愛情表出をしつつ、たくさん抱きしめてあげることが必要です。人と人とが触れ合うぬくもりを子ども達に伝えてほしいと思います。お父さんお母さんに抱きしめられると子どもの「幸せ数値」はぐんと上がっていきます。先生達も、もちろん衛生管理マスクを着用した上で、子ども達をこれまでと変わりなく、悲しい時、さみしい時、そして達成感を共感してほしい時、ぎゅーと抱きしめています。こうして、人と人とが触れ合う喜びをきちんと教えていきたいと思います。

年末年始は、帰省を含め移動を自粛し、ご自宅で過ごされるご家庭も多いかと拝察します。しっかりと子ども達を優しい目で見つめ、ぎゅーと抱きしめて、安心の輪の中に入れてあげてくださいね。

皆様にとって2021年が幸せで素晴らしい年となるよう、心からお祈り申し上げます。 

小鳩グループ代表 山本 育子

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