代表者の一言
令和2年10月の代表者の一言
9月に入って、猛暑日や連日の熱帯夜が徐々に減り、中旬以降はすっかり秋を感じるようになりました。今年は、遅い夏の到来とコロナ禍により、いつもの夏休みを過ごせなかったご家庭が多かったことと思います。むしろ、どうにかひと夏を乗り越えた、という思いのほうが強いかも知れません。遠出したくとも、自粛要請を踏まえて「楽しい計画」を控えられたご家庭も多かったことでしょう。来年には何かしらよい方向に変化して、去年までのように、行きたいところに行き、やりたいことができる毎日に戻ってほしいと思うが故に、目の前のひと季節、ひと月、1週間を「乗り越えていく」という気持ちが強まっているのだと感じます。
寒くなって再びコロナウイルスが感染拡大する可能性を見据えながらも、行動規制の緩和が経済の維持には必要として、法律等を踏まえつつ独自の指針を発出していかねばならない所管庁の方々のご苦労には、心から労う気持ちでいっぱいです。その中で、我々事業者も、安全・衛生面が最優先であることを所与としつつ、日々の生活を営むための園内ルールを委ねられています。保護者の皆様を筆頭に関係者の皆様には、当園ルールを遵守いただいていることに改めて感謝申し上げます。保育所内への立ち入りに際し健康CHECK表に日々記入いただくことは、大変なお手間だと承知しておりますが、現下の状況にあっては、毎日継続することが全体の健康管理に資するものとなります。また、行事をやむを得ず中止したり、保育参観の人数と時間を制限させていただくなど、皆様のご期待やご要望に十分にお応えできない状況が続いておりますが、この点につきましても、皆様のご理解とご協力に深く感謝しております。
先日、大阪なおみ選手が全米オープンテニス優勝という快挙を果たしました。無観客、あるいは人数制限をしながらも、徐々に様々なスポーツの大会が始動しています。観客として直接会場に足を運べなくても、競技の最高峰を目指して突き進んでいく選手達の姿は、感動をもたらしてくれますし、見えないエネルギーと勇気を貰います。距離があっても観客と選手の気持ちがつながる瞬間の素晴らしさを感じます。生きるということは「一人じゃないんだ」と感じられる瞬間です。
子ども達にとって心の触れ合いは「スキンシップ」から始まります。「新しい生活スタイル」で希薄になった人と人との触れ合いや、温かい感触を早く取り戻したいと思うばかりです。特に子ども達に対して、人が生きること、人と人が多くのことを共感し、その時間をたくさん共有することの意義と素晴らしさを伝えていくことは、我々保育園の役割でもあります。今できることを十分に考え行動しながら、次にできることを見据え、規制が多い環境下でも、子ども達の成長にとって大切なものを「落とし物」にしてしまわないよう、努めていきたいと思います。
内外でのワクチン開発のニュースが流れるたびに、次の夏頃には「通常の生活」が戻って欲しいとひたすら願ってしまいます。東京オリンピックも世界の人々に夢と勇気と感動をもたらすために、是非、開催してほしいと願ってしまいます。幼い子ども達は、大人の表情から様々受けとめること、特に、言葉を覚える子どもにとっては「口の動き」が重要なコミュニケーションツールであることから、大人が全員マスクを着けている状況から、いち早く脱することができるといいなと願ってしまいます。
「願い」ばかりの他力本願ではありますが、少しでも早く叶うことを祈りながら、今できること、子ども達のために最も大切なことを「子ども第一主義」で行って参ります。
小鳩グループ代表 山本 育子
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