代表者の一言
平成28年7月の代表者の一言
梅雨に入り、各施設ともに特に雨天の日には湿度・温度に気を配り、室内遊びを工夫して取り入れながら午前中の時間を過ごしています。
今月初めに、小鳩ナーサリースクール(南浦和)において季節外れのインフルエンザが流行しました。うがい、手洗い、消毒に加え、マスクを用意して感染を最小限に防ぐよう努めましたが、複数の患者が出てしまいました。保育所での感染症対策は、最大限の予防により最小限の感染に抑えることが最善の取り組みであり、具体的な対策は、行政、嘱託医と常に連携を取りながら実施しなければなりません。
そして、お子様が体調を大きく崩したため「お迎えのお願い」のご連絡をお入れしても、保護者の方のお仕事の内容、職場までの距離によっては、時にお迎えまで数時間を要することもあるでしょう。
当グループの子どもをもつ職員には、子どもが病気の時には、兎に角「すぐかけつけてあげる」ことを推奨しており、それがかなう職員サポート体制の構築を私自身は大切にしています。ずっと続くことではないのだから、子どもが一番側にいて欲しい人を、先ず子どものもとに送り込んであげることが「子どもの最善の利益」であり、私たち保育所運営管理者の責務と考えるからです。
とはいえ、職場へ「お迎えのお願い」があったとしても「外出」「打ち合わせ」「接客」などのため、瞬時にその場を放棄してお迎えに向かうことは難しく、子どもの容態が気になりながらも、職場に迷惑をかけない区切りまで対応してから退出するのが実情でしょう。私自身、かつて保育園を利用していた時には、なかなか職場を離れられず、お迎えに行く道中、高熱から想定されるあらゆる最悪なことを考えながら駆けつけ、わが子の元気のない姿を見て、すぐに側に来てあげられなかったことを「ごめんね」と抱きしめながら、何ともいえない罪悪感と「今からは一緒だよ」という気持ちを同時に感じたことを思い出します。
平成29年度は南浦和駅徒歩4分のさいたま市南区南本町に「病児・病後児保育施設」を備えた認可保育所を、「たんぽぽ子どもクリニック」重田先生を嘱託医にお迎えして設置する予定です。これは、このような経験から来た私の悲願でもあります。
先日、重田先生には心から感謝すべき出来事がありました。かかりつけのお医者様に「軽い風邪」と診断され体調が芳しくないまま登園したお子様がいたのですが、保育士からみて「おなかの張り」「おしっこの色」が明らかに不自然だったため、お迎えの際に「セカンドオピニオンで嘱託医の重田先生のところに行ってみたらどうか」とお勧めして、重田先生に連絡し、閉院時間を過ぎてまで対処いただいたところ、直ぐに尋常な症状ではないとの診断を受け、そのまま救急車でこども救急病院に搬送し、病気の発見につながりました。長期療養が必要なくらい重篤な状況だったそうで、保護者の方からは「九死に一生を得た」と感謝のお言葉がありました。保育士の一早い異変の察知と「嘱託医」との速やかな連携による的確な対応ができ、本当に良かったと思っております。
重田先生には、保育士に対し、日ごろから子どもの病気・病変への対応を親切に指導いただいています。今後は、他の施設においても「嘱託医」との連携を一層密にし、子どもの心身の健康のため、感染症の予防、病気の早期発見に、職員一同取り組んで参ります。
小鳩グループ代表 山本 育子
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