代表者の一言
令和8年3月代表者の一言
春本番を迎え、卒園・入園と子どもたちにとって節目の時期となりました。卒園を迎えた子どもたちは、1年前と比べると可愛らしくも素晴らしい成長を遂げており、その姿には目を見張るばかりです。人の一生の中でも、保育園で過ごすこの時期は、特に成長著しい時です。生まれて間もなく入園した0歳児のお子さんは、1年後には二本足で立ち、歩き、表情や感情も豊かになります。できるようになったこと、発するようになったことに、日々感動しています。
ご家庭でも、日々のお子様の成長を通じて「幸せの瞬間」をたくさん感じられていることと思います。子どもたちとの一瞬一瞬を切り取って、積み重ねた思い出のアルバムは、私たち保育者にとってもかけがえのない大切な宝物です。園児の皆さんの成長は、私たちにとって「生き甲斐」のように感じられる時があり、この仕事の素晴らしさはそこにあると思っています。
他方、今世界では戦争によって多くの子どもたちの命が奪われており、幸せを感じる余裕もなく、伸びやかに未来へ向かって成長する道を閉ざされてしまう子どもたちの姿を、報道等で目にします。その残虐さから子どもたちを守り遠ざけるにはどうしたらよいのか、幸せを尊ぶこと、生きる素晴らしさをどのように伝えればよいのか、自分にできることはないのか、居たたまれない気持ちになります。少しでも早く戦いが終わり、平和な世界が訪れることを願うばかりです。
私事で恐縮ですが、亡き母の想いに沿って、当初の予定どおりこの3月に娘が入籍しました。0歳2か月で保育園に入園し、小学生、中学生、高校生、大学生そして社会人となった娘の成長を振り返ると、産休明け、まだ首がすわっていない娘を保育園に預けることに引け目を感じる私を、いつも支えながら子育てに自信と勇気を与えてくださった保育園の先生方、働きながらの子育てを共有・共感しながら卒園までを一緒に過ごした保育園ママたちとの時間は、かけがえのないものでした。当時共働きの家庭が圧倒的に少ない中で、すくすくとたくましく育った娘を思うと感謝の気持ちでいっぱいです。娘の寂しさを感じた瞬間もいろいろとありました。娘が熱を出したため、会社を休んで平日の昼間に自宅で二人きりで過ごしていた時に、娘から「神様がくれた時間だね」と熱に浮かされながらも、このうえなく幸せそうな、満足げな表情で言われた時には、ただぎゅっと抱きしめることしかできませんでした。「独りぼっちでもディズニーのDVDが私を夢と感動の世界に連れて行ってくれるから大丈夫だよ」と言われた時も、取り戻せない今の時間について、どんな償いができるのだろうと一人悩むこともありました。
今でこそ共働きが一般的ではありますが、当時の娘としては、少なからず人より「我慢」を強いられていると感じていたのかもしれません。土日に娘の友達を自宅に招き、一緒にパンやお菓子を作って、日頃できない家庭の雰囲気作りと友達との交流に一生懸命だったことも今では良い思い出です。
28年たった今、娘からは感謝の言葉をもらいます。私自身、ずっと変わらなかったことは、多くの時間を共に過ごすことはできない中でも、常に子どもたちのことを想い、子どもたちの満足と幸せを願っていたということです。先日、娘がお相手のご家族に私のことを「象の体力を持つ母です」と紹介していましたが、「象の体力」という形容は「あの頃の私」の無我夢中な想いが伝わっていたからだと感じました。私は決して超人ではありません。おそらく、子どもたちへの愛情が原動力になっていただけです。きっと、保護者の皆様も同じなのだと思います。今、皆様が一生懸命に我が子を思っていらっしゃる姿に、心からのエールをお送りいたします。
子が大きくなり、家族が増えて孫が生まれても、子の幸せは親の悦びです。子育ては終わりのない、そしてかけがえのない時間です。私たち保育者も同じ想いで、これからもご家庭と共に、子どもたち一人ひとりの幸せを願い、寄添い支えていければと思っております。
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