平成31年4月の代表者の一言

 桜の季節を迎え、在園児達はひとつ進級し、にこやかに新しいクラスに移っていきます。また、新しく小鳩グループの各施設に入所した子ども達には、「慣らし保育」という、これまでとは違う環境に適応するための移行期間を経て、徐々に保育所に慣れ親しんでもらいます。保護者の方々と子ども達にとっては、離れ難い思いの中で正に試練の時かもしれませんが、私達は少しでも早く保育所が心地よい場所だと認知してもらえるよう、たくさんの愛情で包みこんで参りますので、どうかご安心なさってください。

 3月の「卒園」という心にぽっかり穴が開くような寂しさの後には、「入園」という多くの出会いがあります。私達は、保育の理念でもある「子ども達の成長を愛情たっぷりに支援し、共感すること」を念頭に、一人一人の子どもが成長していく姿を実感しながらこの仕事の素晴らしさを感じています。「この仕事をしていて感動する瞬間はどんな時ですか?」と保育士採用面接で聞かれることがあります。それは、寄り添ってきた子どもができないことができるようになった瞬間、それを可愛く示す子どもと喜びを共感できた瞬間です。その瞬間に遭遇し、感無量で涙を流す先生も多くいます。

 私達は、保育所を必要とするお子様を、ご家庭に代わってお預かりしています。保護者の方々に勝るとも劣らない愛情を注ぎ、信頼関係を構築し、日々時間を共にし、心通い合うことの素晴らしさを実感できた時が、私達の喜びです。本年度も多くのお子様に入所いただき、兎にも角にも愛情たっぷりの保育に努めたいと思っております。

 今年も「慣らし保育」の様子を眺めていて、私自身が二人の子どもを保育所に預け始めた瞬間を思い出しました。朝、別れ際にぎゅっと抱きしめて「ママお仕事に行ってくるからね。」と伝えても、涙を流して後追いしてくるわが子を、勇気を出して振り払って玄関から立ち去る罪悪感。電車に乗っても仕事についても、しばらくは去り際を思い出し、「ごめんね。」と考えてしまう日々が続いていたこと。だんだんと保育所に慣れてきた頃、手を振って「ママお仕事頑張ってね。」と声を掛けてくれた時の感激と嬉しさと保育所に対する感謝と信頼感。迎えに行くと一目散に走り寄ってきてぎゅっと抱きしめてくれる、わが子の温かさとその香り。その何とも言えない柔らかな感触。溢れる笑顔。今は成人となった二人の子を思って遠い過去を懐かしむことができ、思い出すと涙が出てしまう、私の中の大切な思い出のアルバムです。当時、保育所関係者の方々には、心からの感謝の気持ちでいっぱいでした。

 現在、私自身が事業者として保育を提供させていただいております。あの日あの時、わが子を迎えに行って抱きしめて、先生の笑顔と声掛けに勇気をもらいながら、様々なことにくじけず前向きに進んで来られたことの全てに感謝し、現在の自身の役割をきちんと果たしたいと思います。もっとも、常日頃可能な限り各施設を巡回してはいるものの、いささか規模が大きくなり、職員全員と直接会ってたくさん話をしたいと望みながらも、コミュニケーションをとる頻度が減っていることは否めません。それでも、私のできることは職員にきちんと向き合い労うことです。そして、私がいつも保育士達に申しているのは、保育は技術も大切ですが「いつも子ども達のことを愛し、守り、寄り添い、笑顔で受け入れること。そして子ども達同様に、貴方達が施設に来ることが楽しい!と思ってもらいたい。先生達の笑顔は何よりも子ども達のエネルギーとなるのですから。」ということです。

 笑顔は、子どもを幸せにします。笑顔あふれる環境にある子ども達は心が豊かになります。私達の目指すところは、子ども達を、いつも笑顔と大きな心と愛情で包み込むことです。本年度も「愛情あふれる保育」をテーマとし、子ども達とたくさんの楽しい時間を共有し、ご家庭へのご支援もさせていただきながら、「子ども第一主義」で、子ども達から「大好きな保育園!」と言ってもらえるよう、愛情たっぷりの保育に努めて参ります。

小鳩グループ代表 山本 育子