平成30年3月の代表者の一言

全国的な寒波の影響か、年明けからインフルエンザが例年以上に猛威をふるっています。小鳩グループでは毎年秋頃に職員全員の予防接種を実施しており、今年はワクチン不足のため五月雨式となったものの、年内には全員の接種が無事終了しました。乳幼児、高齢者の場合は、インフルエンザが重症化し重篤な結果に至ることもあります。当園では予防および二次感染防止のための体制を強化しておりますが、ご家庭においても、手洗い、うがい、身の回りの消毒を是非心がけていただきたく思います。

インフルエンザウィルスが引き金になったかどうかは定かではありませんが、私の高齢の叔父が肺炎を患い1か月近く入院しています。緊急入院の後、自律的な肺呼吸ができないため、複数の管で酸素と栄養補給がなされ、現在も個室において厳重に管理されている状態です。先日お見舞いに訪れたところ意識はしっかりしており、「何か欲しいものある?」と尋ねると、涙を流しながら片言な言葉で「健康」との返答があって、ベッドの傍らにいた私も一瞬言葉を失い涙してしまいました。健康を損なってから気付く健康の尊さと大切さを、私は叔父からこのような形で伝えられたのです。「当たり前」のことが素晴らしいと、痛感した場面でもありました。

「当たり前のことを当たり前にできるようにする」ことを、当園の保育目標として掲げることがあります。子ども達にとっては「当たり前」のことも目新しく、そこに至るまで何度も繰り返し保育士が丁寧に寄り添って導き支援することで、ようやくと「当たり前」のことができるようになります。子ども達が当たり前のことができるようになったときに、それを支援していた保育士と子ども達に感動の一瞬があります。その場面はとても素敵です。例えば、初めて歩けるようになったとき、スプーンを持てるようになったとき、お箸を持てるようになったとき…、数々の場面があります。成長につれ、いつしか当たり前のことができる尊さを感じなくなってしまい、当たり前であることが普通と受け留めてしまいます。健康も、その「当たり前」も、様々な人に支えられて自身の中にあることに感謝するよう伝えていくことも私達の仕事なのかもしれません。

当園では、必ず「感謝の気持ち」を唱えた後に給食をいただきます。沢山の子ども達を保育園にお迎えし、子ども達の幸せに携わり、感謝の気持ちをいただき、その気持ちに応えて感謝の輪を広げていくことが我々の仕事であり、「生きている」ことの意義を感じ伝える場面なのかもしれません。

当グループでは、常日頃から「良い仕事」をするために、「健康管理」=「自己管理」であると職員に伝えています。私自身、若い頃は健康を維持することは容易いことと思い込んでいましたが、50代も半ばになりますと、これまでの積み重ね、過去の不摂生の健康への影響を実感することもでてきました。併せて、精神面だけではカバーできないことが沢山あるとも感じてきています。それでも、いつも日常に感謝し、生きている人々や自然に敬意を持つことで、心が豊かになり健康になれるような気がすることもあります。叔父の生きることへの感謝の気持ちが叶い、回復することを祈るばかりです。

本年度も残すところあと1か月となりました。卒園・転園されるお子様もおられますが、当グループの子ども達に出会い元気に日々過ごせている瞬間に、子ども達と共に敬意と感謝の気持ちを持ちながら、一日一日を心豊かに過ごしたいと思います。

小鳩グループ代表 山本 育子