平成30年1月の代表者の一言

今年の冬は、寒さを早くに運んできた寒気の影響か、お正月・クリスマスなどの煌びやかな装飾が空気の冷たさを背景に一層美しく輝いて見えます。12月上旬の週末に神戸・大阪に出張した際、久しぶりの余暇を兼ねて奈良を一人訪れました。中学校の修学旅行以来の奈良でしたが、その時に見たはずのものも40年を経るとすべてが新鮮に映り、歴史・自然・食べ物、地元の方々の応対など、すべてが刺激的で非日常的な体験でした。運よく晴天に恵まれて、奈良の原始林を散策し、神社仏閣を巡り、奈良の歴史のすばらしさに触れることができました。首からカメラを提げ、一人旅はしばらく経験しなかったなぁと思いながら撮影する旅でした。

子育て中の方にこの話をすると「一人旅なんてうらやましい!」と言われます。ただ、綺麗な風景や美味しい食べ物にも、共感してくれる相手がいないと寂しいものと感じた旅でもありました。子ども達は、高校を卒業した頃から、家族よりも友人との時間、親が立ち入れない時間を年々増やしていきます。子どもが生まれ、守るべき家族を持ち、共に過ごして何があっても支援するという期間は、仮に人生が100年だとして、その内のほんの20年弱なのでしょう。そのように一生懸命向き合って、共に悩み、寄り添い、受け入れ、愛情を注いでいた日々が懐かしく、あの時に戻ってみたいと思うこともあります。

毎月園便りを書き続けて6年が経ち、掲載回数は72回を超えることになりました。時折、いろいろな施設で保護者の皆様や職員から、今回の園便り共感しました!とお声掛けいただけることがあり、とても感謝しています。先日は、永代の木内先生から、私の娘が熱で小学校を病欠した時に、体調が悪いにもかかわらず「ママがずっとそばにいる…これは神様がくれた時間、プレゼントだね。」と喜んだというエピソードが載っていた園便りが忘れられませんとの言葉をもらいました。私自身にとっては、子どもが熱を出したのでやむを得ず会社を休んだという出来事でしたが、娘は、1日中母親を独り占めできる「神様がくれた時間」だと言うのです。保育所にお子様を預けられている保護者の皆様は、いつも忙しくて日中はほとんど別々に過ごし、かろうじて一緒に過ごせる夜も慌ただしく、子どもと落ち着いてゆっくり過ごすことができないのではと想像いたしますが、病気にもかかわらず、母親を独り占めできる時間を得たことを「神様がくれた時間」と喜んでくれた娘に、大切なものが何か気づかされた場面でもありました。

木内先生をはじめ、当グループには子育て中の職員が多数おります。そして、そんな職員には、家族第一そして良い仕事をしてくださいね、と私から声を掛けさせてもらっています。元気な時は「寂しくないよ」「ママ仕事頑張って」と応援していた娘が、病気で気弱になったこともあり、先の言葉を発したのでしょう。守る者と守られる者、そのつながりの中で「家族」は一体化するのだと思います。そんな娘も、今では大学の友達やサークルの旅行で外泊も多く、すっかり精神的に巣立ちました。私が一人旅ができたのも、子ども達が巣立ちをしてくれたお蔭ですね。

家族が一緒に過ごせる時間は「神様からのプレゼント」、そのかけがえのない時間をご家族で最高の時として、良い年末年始をお過ごしくださいませ。

小鳩グループ代表 山本 育子