平成30年12月の代表者の一言

秋も深まり、色とりどりの紅葉が太陽の光を浴びて美しく街を彩る季節になりました。朝晩はかなり冷え込むようになりましたので、お子様の服装、乾燥予防など、日々の天候に合わせた体調管理にご留意いただきたいと思います。
先日、転職直後で不安いっぱいのお母様の悩みを伺う機会がありました。男女共同参画社会が推進され、女性も自身のライフプラン、キャリアパスを考えながら転職することが多くなったと感じます。特に、子育て中のお母様達が、性別、年齢関係なく、ご自身の信念と目標をもって職業を選択されているご様子に、かつて私達が「こうなるといいな」と願っていたことが実現されたようで、とても嬉しく思っております。
以前の園だよりでも触れましたが、現在25歳になろうとしている我が息子を保育園に預けていた頃は、「男女雇用機会均等法」は施行されてはいたものの、その理念が企業に真に浸透しているとは言えない状況でした。当時は、子どもを産んで仕事を続けていると「子供がかわいそうだから辞めれば?」と、同期同年齢の男性が昇進する中、私が昇進できない理由を尋ねると「子育て中だから」と、上司から平然と言われる時代でした。このような扱いは正しいものではないと理解はしていましたが、自分自身に「今は充電期間」と言い聞かせ、机上の資料や参考書籍を読み込み、事業を理解し、その計画立案や実践方法に関する知識を高めて基礎力をつける時期なのだと、肯定的に捉えるように心がけていました。このような時期があったからこそ、今があるのかもしれません。
とはいえ、この状況は「差別」であり不公平ですので、真の「男女平等」がいつか実現してほしいと願っていました。その頃、企業への雇用機会均等法の理念の浸透を目指すシンポジウムにも参加したことを記億しています。それから20年以上の歳月が流れ、女性が社会で活躍し、子育てをしながら生き生きと働いている姿に、本当に素敵だなぁ良かったなぁと感動します。
私自身の転職のきっかけは、小学3年生だった下の娘からの一言でした。「お母さんは自分らしく仕事をして!家のことは私が手伝うから」、娘は、私の心の中の疑問符を見抜いていたのでしょうか、私は、この言葉で「一歩」を踏み出すことができたのです。一生懸命働きながら育てた我が子からのエールでした。43歳のしかも子育て中の女性の転職は、当時は奇跡に近いものでしたが、有り難いご縁があり、この転職をきっかけとして今があることに、子ども達には本当に感謝しています。
もちろん、現在でも、子育てをしながらの転職は容易とは言えません。転職に注ぐエネルギーや子どもへの影響を考えて二の足を踏まれる方も多いでしょう。ただ、子育てにはたくさんのかかわり合いが必要ですが、必要なかかわりは「時間」ではなく、「心からの愛情」です。保育園でも、保護者の方に比肩するかかわり合いをもてるよう努力しています。
ご家庭では、「こなせないこと」、「子どもへのかかわり合いが不十分ではないか」と悩みはつきないことでしょう。私も完璧ではありませんでした。ただ、子どもへの愛情、子どもを信じること、子どもが求めたことを受けとめること、つまりは短時間でも一緒にいるときにきちんと愛情で示してあげること寄り添うことは、忘れず大切にしていました。私自身、子ども達から見たら及第点程度だったかもしれませんが、成人になった今でも子どもを思う気持ちは変わりません。仕事で困難にぶつかったとき、いつも勇気と元気をくれたのは子ども達の存在でした。あの時の「ママがママらしくある仕事をしていいんだよ」という一言がなければ、今の自分はありません。
「子育て」には、時間的拘束、不安や悩みなどネガティブなことが様々伴うことも事実です。でも、子ども達がいるからこそ得られるもの、支えられるものも沢山あります。自分自身の「生きる力」として、知らず知らずのうちに勇気や感動をもらっていることに、きっと皆さんも気づかれているのではないでしょうか。子ども達としっかりと愛情のキャッチボールをしていることに自信を持ってください。この大切な子育ての時を心のアルバムに刻みながら、保護者の皆様ご自身も未来に向かってステップアップされることを、心より応援しております。

小鳩グループ代表 山本 育子