令和2年6月の代表者の一言

緊急事態宣言を受け、私達の生活スタイルは「STAY HOME」下の自粛生活へと、大きく様変わりしました。自ら場所を移動して得ていた「成果」や「楽しみ」を、場所を変えずにリモートで得るようになり、今までの生活で当たり前だったことがこの短期間で急変しました。今、物事や行動の規範や価値観が変わろうとしています。在宅でもできること、在宅ではできないこと、眼前に示された多くの新たなシステムで変わった生活のリズムに、困惑されている方が多いのではないでしょうか。終日を家で過ごすと、遠くを見ることが少なくなると言われています。時々に、遠くを眺めて解放感を得るなどして、心の切替えに努めていただきたく思います。

保育園の利用状況は、自治体からの要請や皆様のご協力により、平時の1割から3割となっています。学校では通学が許されないため、リモート授業などの取組みがなされていると聞きます。この春卒園した子ども達がランドセルを背負うことなく新一年生の日々を過ごしているかと思うと、何かしてあげたい、早くこの事態が収まってほしいという気持ちが募ります。

保育園で過ごす就学までの期間は、人格形成のときと言われます。この時期の心身や脳の発達は著しく、生涯にわたる習慣が身に着く時期でもあります。「案外、リモートでもできるじゃない!」という声もたくさん聞こえてはきます。ただ、乳幼児教育に携わる私達の立場からは、愛情や感謝の気持ちは「人と触れ合うこと」で生まれ、人はそれにより育つものだと、強く思うところです。メールで送ったことが意図せず過大に伝わったり、逆に伝え切れなかったりしたことは、誰しもが有する経験でしょう。勇気を出して相手と直接向き合うことで、自然に心が通じ合うことがありますが、その素晴らしさが、今になって掛け替えのないものに思えます。

先日、就職して間もない娘が、毎日をテレワークで過ごす中で「仕事はテレワークでコンプリするかもしれないけど、学生時代までは、たくさんのことを人と直接分かち合うことで成長してきたんだよ。」と語っていました。そして、「子どもの学びは『共生』の中から生まれるんだよねー」と、正に先と同じ趣旨のことをつぶやいていました。お互いの気持ちや言葉や行動をぶつけながら共に生きることで、調和や協力や親切心が生まれ、社会貢献の精神に結びつきます。そして、「共生」は今、新型コロナウイルスとどう向き合って生きていくか、ウイルスの存在を受け入れながら、なお健康に過ごすための生活方法を模索する中でのキーワードとしても、多く用いられるようになっています。

いずれ開発されると信じるワクチンを期待しつつ、日々の健康・衛生管理に努めた上で、未来にはばたく子ども達が、多くの人との挨拶を言葉と表情で交わし、共存共栄の社会を希求し、感動的な毎日を過ごせるよう導くことが、我々の責務だと再認識しています。

来月以降、徐々に通常の保育園生活が始まるのではないかと思っておりますが、本年度中に開催を予定していた保護者会や運動会など多くの方にご参加いただく行事については、現下の状況に鑑み、やむなく開催を見送らせていただくことになりそうです。その代わりとして、少人数で開催でき、子ども達が達成感と満足感を得られる行事を、計画し実行したいと考えています。詳細につきましては、随時、園からのお便りにてご案内しますのでご確認いただきたくお願い申し上げます。

何事にもイレギュラーな年とはなりますが、「子ども第一主義」に則り、子ども達がたくさんの体験と感動を得て、皆と共に生きることに価値を見出せるよう、職員一同、保育に専心する所存です。

小鳩グループ代表 山本 育子